アルミフレーム
現在の主流はアルミフレームとカーボンフレームです。
ロードバイクメーカーのエントリーモデルはこのアルミ製が多く、モデル数も多くそろえられています。
なぜアルミフレームが多いのか、そのメリットを見ていきましょう。
メリット
・軽量
アルミは金属のなかでも軽い部類の種類です。
クロモリと比較して約1/3の比重ですので、とても軽い金属だということが分かります。
完成車の状態で8~9㎏と軽いことで、走り出しも軽いことが大きな特徴です。
・比較的強度がある
アルミフレームはアルミニウム合金が使われています。
純粋なアルミは柔らかいため、マグネシウムとシリコンを混ぜ合わせて強度を上げています。
また強度が必要なところはパイプ径や肉厚を上げたりすることで、軽さと強度を追及しており、高い性能を体感することができるでしょう。
万が一、転倒などで車体に衝撃が加わっても凹むことはあっても、走行不能レベルになることはほぼありません。
スポーツ自転車に全く乗ったことのない初心者のかたにもおすすめです。
・コストパフォーマンスが高い
値段はトップメーカーでも10万円台からラインナップされています。
10万円台でシマノのコンポが搭載されていることが多く、上記のように性能も高いため、コスパに優れています。
コスパが高いというと、安い値段にそれなりの性能なイメージですが、軽さと強度を高次元で両立してることを考えると相当高い性能です。
・錆びない
アルミは鉄によくある赤錆びが発生することがありません。
鉄に赤錆びが発生するとどんどん腐食が広がり、強度が落ちます。
アルミは表面に白錆びは生じるものの、腐食することはないため、腐食による強度低下はありません。
ですので保管する際に湿気に敏感になる必要はないです。
・剛性が高いのでペダリングにダイレクト感がある
クロモリのようなしなりがほぼなく、剛性が高いことが特徴です。
これには良い点と悪い点があり、良い点としては『ペダリングの力がダイレクトに駆動力になる』ことです。
しなりがある場合、フレームの弾性力が推進力として使えますが、悪く言うとペダリングに対して反応が悪いです。
フレームにしなりが無くなると、脚力がそのまま駆動力として伝わり、グイグイ進んでいく感覚があります。
悪い点については後述の通りです。
デメリット
・剛性が高いがゆえに振動吸収性が悪い
フレームにしなりがないため、フレーム自体の振動吸収性が小さく、路面からの衝撃が伝わりやすくなっています。
路面からの衝撃はおもにタイヤやサドルが主に吸収してくれるので、そこまで大きな問題ではないのですが、若干疲れやすいですね。
疲れやすいと思った場合はサドルやハンドルをクッション性のいいものに変えたり、タイヤサイズを上げましょう。
・長期使用により金属疲労でフレームが割れることがある
アルミフレームは剛性がありしっかりしている分、柔らかさがありません。
その分衝撃をいなすことができないため、長期使用により金属疲労でフレームが割れることがあります。
金属疲労とは、金属に小さい衝撃が何回も入ることで、ダメージが蓄積していって割れる現象です。
いきなりバキッ!と割れることはほぼないと思いますが、5年以上などの長期使用になる場合は覚えておいたほうがいいでしょう。
値段
トレック、ジャイアント、スペシャライズドなどのトップメーカーでも、アルミフレームのロードバイクがラインナップされています。
値段は12万ほどからラインナップされており、有名メーカーのロードバイクの中ではもっとも安く、手を出しやすい価格帯です。
余談です、無名メーカーのロードバイクは10万円を切るモデルがあります。
それらは部品の耐久性がないためやめておいた方がいいでしょう。
トラブルが多発して手がかかったり、修理費がかかったり、最悪捨てるのに困ることがありますので・・・。
寿命
上述のとおり、アルミフレームは金属疲労により割れることがあります。
割れないまでもペダリングにダイレクト感が無くなったり、乗り心地が悪くなったりするので、寿命としては4~5年と思っておいた方がいいと思います。
長く乗るのための方法
アルミは錆が発生せず、とくに注意する点はありません。
ですがクロモリのような溶接でパイプの取り換えができないため、雑な扱いはしないようにしましょう。
まとめ
今回は現在の主流のひとつである、アルミフレームをご紹介しました。
メリットは多数ある反面、デメリットは少ないことが主流になっている理由と思います。
ロードバイクは盗難されることが多いため、アルミフレームの安価なロードバイクだと精神的経済的ダメージがすくないこともメリットの一つかもしれませんね😄