ロードバイクは長距離を走ることができる反面、部品の消耗もそれだけ早く、いつかは交換しなければなりません。
今回は駆動部品のクランクの外し方と取り付け方を解説していきたいと思います。
わたしのバイクのコンポーネントはシマノ105ですので、ホローテックⅡと言われる形状のクランクをもとに解説していきます。
クランクとは?
クランクとはペダルとチェーンリングの間にある部品のことで、踏力を伝えるための部品です。
クランクの長さを自分の武井にあった長さに変えることで、効率のいいペダリングをすることができます。
またグレードの高いコンポーネントのクランクは軽量・高剛性なので、踏力を無駄なく伝えながらも軽量化に貢献できます。
必要工具は?
クランクを交換するための必要工具は下記のとおりです。
- 六角レンチ
六角レンチなら何でも問題ありません。
ボールポイントなら回しやすいと思います。
- シマノ クランク取付工具TL-FC16
数百円程度なのでぜひ買っておきましょう。
- トルクレンチ
少々値段は高いですが、走行中にボルトが緩んで部品が外れたりしたら怖いので持っておきたいですね。
カーボン部分の締め付けなら必需品です。
・ディスプレイスタンド
無くてもいいのですがスタンドはあったほう変速の確認もできていいと思います。
クランクを外していこう
クランクの外す順序は下記の順番です。
ペダルを外す場合は先に外しておいたほうがいいと思います。
- チェーンの位置を一番小さいギアにしておく
- 左側のクランク根本にある2本のボルトを緩める
- クランク取付工具TL-FC16を使い、クランクキャップを外す
- 脱落防止ピンを起こす
- 左クランクを引っこ抜く
- 右クランクを外す前にチェーンを外しておく
- BBに挿入されている軸を抜いてクランクを外す(抜けない場合は軽く軸をたたく)
チェーンの位置を一番小さいギアにしておく
右クランクを外すときにチェーンを緩めやすくするために、チェーンの位置を前後とも一番小さいギアに変速しておきましょう。
左クランク根本にある2本のボルトを緩める
まず左側のクランクを外します。
クランクの根本にあるボルト2本を緩めます。
ボルトは完全には取らず、くるくる回るくらいまで緩んだらOKです。
(最近転倒した時にできたキズが痛々しい・・・)
クランク取付工具TL-FC16でクランクキャップを外す
ボルト2本が緩んだらクランク取付工具TL-FC16でクランクキャップを取ります。
反時計回りに回して、完全に取り外してしまいましょう。
脱落防止ピンを起こす
次に脱落防止ピンをマイナスドライバーや六角レンチなど細いものを使い、脱落防止ピンを下から上に起こしてロックを外します。
脱落防止ピンが引っ掛かった状態だとクランクが引っこ抜けません。
左クランクを引っこ抜く
脱落防止ピンが起きているとクランクは引っこ抜けます。
固着している場合は、クランク裏側を軽くたたいてやるといいと思います。
脱落防止ピンが効いてると、ピンが下側に入り込む構造になってます。
右クランクを外す前にチェーンを外しておく
次に右クランクを外しますが、そのまま外すと下図のようにチェーンが邪魔で外せません。
ですのでチェーンを引っ張ってチェーンリングから外しておきましょう。
軸ごと右クランクを外す
チェーンが外れればBBに刺さっている軸ごと抜けます。
軽くたたきながら抜きましょう。
普段掃除しにくい場所なので掃除するのもアリです。
クランクを取り付けていこう
クランクを取り付ける手順は外して逆の順序になります。
- 右クランクの軸をBBに挿入する
- 脱落防止ピンの穴が上になるように右クランクを回して、左クランクを入れる
- 脱落防止ピンを差し込む
- クランク取付工具TL-FC16でクランクキャップをつける
- クランクのボルト2本を12~14N・mで締め付ける
チェーンを引っ張りながら右クランクの軸をBBに挿入する
取り付け方法は外した順序の逆です。
差し込むときはチェーンを引っ張りながら軸を差し込み、差し込んだ後にチェーンをギアに入れます。
最後まで軸を差し込みましょう。
ちょっとやりずらいですが、なんとか行けると思います。
BBのカバーを入れ忘れないようにしましょう。
脱落防止ピンの穴が上になるように右クランクを回して、左クランクを入れる
作業がやりやすいように脱落防止ピンの穴が上になるように右クランクを回します。
脱落防止ピンの穴と左クランクの脱落防止ピンが合うように差し込みましょう。
脱落防止ピンを差し込む
手でピンを押し込めば入ります。
クランク取付工具TL-FC16でクランクキャップをつける
工具を使ってクランクキャップを取り付けます。
キュッと軽い力で締め付ければ大丈夫です。
クランクのボルト2本を12~14N・mで締め付ける
トルクレンチを使い、ボルト2本を12~14N・mで締め付けます。
最後にギアがスムーズに変速するか確認する
最後にギアがスムーズに変速するか確認しましょう。
スタンドがあれば乗らなくても変速チェックができます。
まとめ
以上でクランクの外し方と取り付け方は終わりです。
構造的に難しくないので、何回かやれば何も見ずにできると思います。