今やロードバイクのブレーキはディスクブレーキが主流となってきました。
ディスクブレーキも摩擦で制動力を生み出しているため、摩耗により部品が消耗し、汚れも出ます。
その摩擦部分に油分がついたりすると、制動力も悪くなり、しっかり止まれなくなります。
ですので定期的にメンテナンスをすることでいつでもしっかり効くようにして、信頼できる状態にするべきと思います。
今回は自分でできるディスクブレーキのメンテナンス方法を解説していきます。
ディスクブレーキの構造について
ディスクブレーキはいくつかの部品で構成されています。
部品と役割は下記になります。
ディスクブレーキの構成部品
- ブレーキキャリパー
ブレーキパッドを保持している部品。中にピストンが入っており、ブレーキパッドをローターに押さえつける役割がある。 - ブレーキパッド
メタル素材・レジン素材などの摩擦材で出来ており、これをローターに押さえつけることで摩擦を生んで制動力がかかる。 - ローター
ホイールに固定されている円盤状の部品。ブレーキパッドとの摩擦で制動力がかかる。 - ブレーキワイヤーor油圧ライン
ブレーキレバーを引っ張った力を伝達するための部品。
リムブレーキとは構成部品が違いますが、摩擦により制動力を生んでいる部分は同じです。
可動部品や摩擦部分がある以上はメンテナンスは必要で、それを怠るとブレーキに悪影響が出てきます。
メンテナンスを怠るとブレーキ鳴きや効きが悪くなる
サイクリングしていると摩擦部分は摩耗してきたり、可動部品は動きが悪くなってきたりします。
またブレーキローターに油分が付いたりすると、異音が鳴ったりブレーキの効きが悪くなり、走行性能に悪影響が出ます。
ディスクブレーキはメンテナンスを適切な頻度で行い、しっかり効くようにしましょう。
必要なメンテナンスと頻度
ディスクブレーキに必要なメンテナンスとその頻度は下表になります。
ぜひ参考にしてみてください。
メンテナンス内容 | 頻度 |
---|---|
ブレーキ部品の分解清掃 | 洗車のタイミング、汚れ付着で不具合が出たとき |
ブレーキパッド交換 | 摩擦材の厚みが0.5㎜を下回ったとき(3000~5000㎞ほど) |
ブレーキローター交換 | ローター自体の厚みが1.5㎜を下回ったとき(10000~15000㎞ほど) |
油圧式のオイル交換 | 1~2年に1回交換 |
ワイヤー式のワイヤー交換 | 1~2年に1回交換 |
日常的に行うメンテナンスはディスクブレーキ部品の清掃になります。
ほかはそれほど気にする必要はありません。
外を走っているとどうしても汚れが付いたり、摩耗したパッドの粉塵が溜まってきます。
定期的に清掃を行って、しっかり効くブレーキにしましょう。
ブレーキパッドを外してみよう
上記のブレーキの分解(ブレーキパッドの取り外し)と清掃がもっとも頻度が高いメンテナンスになります。
毎回ショップに持っていくのも面倒になりますので、ぜひ自分で出来るようになるといいと思います。
まず分解の方法を解説していきます。
ホイールを外す
ホイールを外す方法は別記事で解説しています。
ぜひ参考にしてみてください。
ストッパーを外す
キャリパー側面にあるストッパーを外します。
ラジオペンチなどで引っ張れば抜くことができます。
ピンを抜く
ブレーキパッドを固定しているピンを抜きます。
ストッパーの反対側にある下図の部分をマイナスドライバーで緩めていくと抜けるようになります。
ブレーキパッドを外す
下図がブレーキパッドになります。
そのままでは上に引き抜きづらくなっています。
2つのブレーキパッドを内側に軽くつまみ、引き抜きましょう。
引き抜き後はブレーキレバーを握らないようにしましょう。
キャリパー内のピストンが出てきてしまいますので、もし出てきてしまった場合はマイナスドライバーでこじると開くことができます。
これで分解作業は終わりです。
それぞれの部品の清掃方法を次項で解説していきます。
部品の清掃方法について
次に分解した部品の清掃方法を解説していきます。
清掃する部品はブレーキキャリパー、ブレーキパッド、ブレーキローターです。
ブレーキキャリパー
水洗いなどで清掃していきます。
わたしはWAKO'Sのマルチフォーミングクリーナーで清掃しています。
吹き付け後にウエスで汚れをふき取ります。
ブレーキパッド
ブレーキパッドは中性洗剤で洗浄していきます。
中性洗剤を水で希釈して、歯ブラシなどでこすりましょう。
洗浄後は水洗いして乾燥させます。
乾燥後はパッド部分に油分が付着しないように触らないようしましょう。
また清掃ついでに厚みが十分にあるか確認しておきましょう。
ブレーキローター
ブレーキローターも中性洗剤で洗浄します。
ウエスなどに中性洗剤をしみ込ませ、表面をきれいにします。
ついでにローターにガタがないか、厚みがまだあるかも確認しましょう。
ブレーキパッドの組付けの注意点
組付けは分解の逆の手順になりますが、注意点としてブレーキパッドの左右を間違えないようにしましょう。
パッドの裏側のLやRの表記がありますので、確認を行ってから組付けてください。
まとめ
今回はロードバイクのディスクブレーキのメンテナンスについて解説してきました。
ロードバイクは速いスピードが出せる乗り物ですが、信頼できるブレーキがあってこそスピードを出すことができます。
ブレーキを定期的にメンテナンスして、いざという時にしっかり効くことができるようにしましょう!